湘南コロナ:神奈川県南西部で流行中の新型コロナ感染症(COVID-19)疑似症

  集団免疫の成立? 

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おなかのコロナ仮説 New
 最終更新:2021.11.25

 

 

◇ おなかのコロナ仮説

 日本における新型コロナ流行の第5波は、2021年令和3年8月末突然収束に転じました。その原因は不明とされましたが、もしこのまま鎮まってしまい、そして今後第6波、第7波と新たな流行が起こったとしても小さな山で治まってしまう場合(仮定の条件)日本では集団免疫(相当の状態)が成立した と考えることができます。その集団免疫は、おなかのコロナ(湘南コロナ)の全国規模の流行によって獲得された可能性があります。(2021.11.25)

 以下でその理由を説明し、もしこの仮説が正しかった場合の影響について考察します。

 理由(1)

 おなかのコロナの流行地域では、呼吸器型コロナに対する強い集団免疫様効果がみられています。

 詳しいことは、「 ホームページの案内 」と「湘南コロナの案内(スマホ用簡略版) 」で説明していますが、要点だけ述べておきます。

 要点1(臨床観察:約300例)「平塚近辺に住み、その地域で働いている人(非濃厚接触者)にコロナの諸症状が出ても上気道採取の検体検査でPCR陽性となった患者はいません」、「平塚近辺に住むも、東京や横浜で働いている人ではPCR陽性となる患者がいます」

 要点2(疫学的データ)「神奈川県集計のデータを分析すると、第1波(2020.01.15 ~ 2020.05.25)では、神奈川県南西部には県内でも高い陽性率を示す市町村がありましたが、第2波以降は低い陽性率の地域に転じました」、「この変化はおなかのコロナの流行拡大によってもたらされたと考えられます」

 要点3(臨床観察:5例)「呼吸器型コロナに感染したあと数か月以上経っておなかのコロナに感染する人がいますが、その逆パターンはまだ観察例がなく」、おなかのコロナでは呼吸器型コロナに対する強い免疫が獲得されていると考えられます。しかしこの要点はまだ観察例が少ないので、理由として挙げるほどでもないのですが、研究者の参考のために載せておきます。

 なお、この効果は自然感染後の免疫と腸管等に長期間存続するウイルス(によるウイルス干渉)によってもたらされていると考えられるので、ここでは「集団免疫様効果」と呼んでいます。ウイルス干渉が何割とか評価はできないので、集団免疫効果と呼んでも差し支えないと考えられます。

 ワクチンを含めて、このような集団免疫の効果が認められたものは他にありません。おなかのコロナは 野生株生ワクチン のような位置づけになっています。

 理由(2)

 おなかのコロナの流行拡大は、神奈川県南西部から横浜に拡がることにより、一気に全国規模へ拡がった可能性が考えられます。

 疫学的データより、おなかのコロナの最初の流行拡大は小田原市で起こったのではないかと推測可能です。

 その後、→平塚、→茅ケ崎、→藤沢、→鎌倉、→横浜、と流行拡大していきました。この流行拡大は受診患者からの情報で把握できていました。

 横浜での流行の最初の情報は、2020年12月末の受診患者から得ました。横浜市金沢区で働いている方です。

 「おかしいんですよ。10月から同僚が次々と倒れ始めました。熱が出て、おなかの調子が悪くなって。コロナかもと思って、受診して検査を受けてもみんなPCR陰性で、いったい何だろうって。最後に私が感染したみたい。診て下さい」

 約2ヶ月かけて勤務先で拡がった感染症は、紛れもなくおなかのコロナでした。

 横浜での流行開始のちょうど1年後、2021年10月から私は横浜での診療業務に就きました。発熱患者を中心に診ていますが、半分はコロナワクチンの副作用と考えられる免疫系の変調(実質的には免疫力の低下)によって起こったと考えられる感染症です。ウイルス感染もあれば細菌感染もあります。

 残りの半分はおなかのコロナの可能性が大きい患者です。上気道採取検体による抗原検査やPCR検査は全員陰性です。便のPCR検査はまだ実現していないので、あくまで可能性で説明しています。

 平塚でもそうでしたが、横浜でも多くの医師はウイルス性胃腸炎と診断しています。診断名は間違ってはいませんが、原因ウイルスが SARS-CoV-2 ではないかと疑う医師はほとんどいないようです。胃腸症状以外の症状(蕁麻疹や急な高血圧など)で受診の場合も COVID-19 を疑われることはほとんどないようです。

 多くの臨床医が気づかないうちに、おなかのコロナは横浜から全国規模に1年間かけて拡がった可能性があります。

 また、そもそもおなかのコロナは中国で出現しており、日本のあちらこちらに上陸したはずです。神奈川県南西部のように流行拡大した地域は他にもあるはずです。現地の臨床医が気づくかどうかは別にして。

 中国大陸は2020年4月以降、大きな流行波が出現していませんが、おなかのコロナは案外中国大陸でも大活躍している可能性があります。

 影響

 ではこの仮説が正しかった場合の影響を少しだけ考えてみます。

 日本ではワクチン接種が不要になります。

 便を検体としたコロナの検査を受けることができるようになります。関心集めますから。

 おなかのコロナウイルスを利用して、生ワクチンの研究開発が可能になります。現在の日本での需要が無くても海外向け及び将来の新興感染症向けに取り組むべきだと考えています。生ワクチンの開発能力は、ウイルスの兵器としての利用に対する抑止力としても期待できます。もちろん促進力としての危険性もあるのですが。

 日本国内では生ワクチンの治験ができなくなります。

 日本の子供たちには、元気な日常生活が戻ります。

 影響は果てしなく大きいですね。日本の政治、経済、医療に大きな影響を与えることになります。

 この仮説が正しいかどうか、2021年12月には半分くらい判明します。そして実際に第6波が来たとき、その山の大きさが意外と小さければ確定でしょう。

(2021.11.25)

 2020.11.23 と 2021.11.23 ↓(上図:全日本、下図:北海道) 寒冷化が進む北海道でも大きな流行拡大は始まっていません

 

 

 

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